登山記録その2
「Tongariro
Crossing トンガリロ日帰り登山」
記録者 Tammy
11/12(金)ツアー7日目 曇り
【概要】
トンガリロは、ニュージーランドで最初に世界遺産に登録された国立
自然公園で、グレート・ウオークと呼ばれるトレッキングコースの1つ
である。Mt.トンガリロは活火山であり、その堂々たる山域は、マオリ族
の聖地として知られ、手つかずの国立自然公園である。トレッキングの
全行程は「マンガテポポ」から「ケティタイ」までの約17kmで、高低差
は800mで、途中火口まで、きつーいUp and Downもあり、それなりの体力
が要求される。
【時間】9:00am マンガテポポ駐車場発 標高1120m→10:30am ソーダー・スプリングス
1350m→11:10am サウス・クレイター1650m →12:10pmレッド・クレイター1900m →エメラルド湖
(昼食タイム)→ セントラル・クレイター
→2:45pmケティタイ・ハット1450m→5:07pmケティタイ
駐車場 標高750m
【所要時間】9:00am 〜 5:07pm 標準時間8時間のところ、8時間7分で踏破
【参加者】5名、それと、ガイドのスチューワート(スチュー)の6名。
【記録】8:30amトレッキングガイドのスチューがミニバンで我々を
迎えにやってくる。ザックを積んで、すぐに「ツルンギ」のBBHを
出発する。9:00am頃「マンガテポポ」登山口に到着。
空模様はパッとしない。ガイドのスチューがメンバー1人1人の
雨具をチェックする。それから全員トイレを済ます。これから
「ケティタイ」までの6時間はトイレが無いからである。KIさんを
トップにマンガテポポ登山口を出発する。スチューによれば、
来月(12月)からはベストシーズンで、この付近は相当混み合うそうな。
(今日は私達のパーティだけかな・・・?)
初めの1.5時間は易しい登り坂が続く。川沿いの広々とした草地を進む。
左手にMt.トンガリロ(標高1967m)、右手には富士山そっくりの
Mt.ナウルホエ(標高2287m)・・・、だが、雲がかかって、上部は見えない。
続く40分位は、ソーダー・スプリングスから、サウスクレーターまで
の溶岩がゴロゴロ積み重なったよう急坂である。トレイル(踏み跡)も
はっきりしなくなってくる。ガスが湧いてきて、小雨もポッポッと・・。
ガイドのスチューが「しんがり」をつとめていたので、私はKIさんと
トップを交代する。今のところ、現在地と方角は大体わかるのだが、
もっとガスってきたらと思うと、ガイドつきツアーをやって正解だと
思った。見える筈のナウルホエ、レッド・クレーターはガスで見えない。
みな黙々と歩く。稜線は風があり、とても寒い。自分はシャツ1枚で
登っていたが、小雨がパラパラ降ってきたのでカッパを着る。
トレイル(踏み跡)が途切れると、ガイドのスチューが後方から、行く
手を指示する。
ようやくサウス・クレーターの端部に辿り着いた。氷河の上を少し歩く。
サウス・クレーターは想像以上に平坦で、広〜い。まるで、サッカー場
みたいだ。それも、よく整備された・・・。東京ドームがいくつ入るかな
と思ってしまう。山岳地帯に忽然と現れた平原(?)。草木は全く生え
ていないし、氷河もない。なんだか足元の地面が暖かい。不思議な感じを
覚えつつ、右手に、ナウルホエ山の山腹を見ながら歩を進める。
(後で聞いた話だが、右側のナウルホエ山が火山活動したときの溶岩が
谷を埋めて、このような平準な台地を造ったのだそうな。)
サウス・クレーターを横切ったら、レッド・クレーターの登坂路に取り付く。
ガイドのスチューが、「本日最後の登りだよー。がんばって!」と檄を
飛ばす。ついにレッド・クレーターの火口サイドに到達。残念ながら、
ガスって火口がよく見えず、休憩は無し。当然写真も撮れずで、昼食
予定のエメラルド湖に向けて、富士山の砂走りのような、かなりの急坂
を滑り降りる。つまずいたら、ヤバーい!
『エメラルド湖』は鉱物を含んだ独特の色をした湖水。まさにエメラルド
色で、思いのほか広かった。ここで、昼食タイム。スチューが持参した
特製サンドイッチと、これまた手作りのおいしいケーキを頂く。持参の
おにぎりはザックの中にしまったまま。そのあと、記念撮影をする。
この時点でも、稜線上は強風でかなり寒かったが、湖の岸辺はそうでも
なかった。Yoさんより、温かいココアを頂く。少し元気が出てきたようだ。
でもまだ、行程は半ばだ。
エメラルド湖からケティタイ・ハットまでは、2時間ぴったしで踏破。
ほとんど休憩無しで歩く。セントラル・クレーターを横切り、多少の
氷河を歩き、その後は下りになる。氷河を数ヶ所渡る。時折渡る沢は
硫黄で黄色く、沢水の熱いところがあった。ステックの先の金具は
硫黄で黄色く変色する。においもかなりなものだ。あちこちの岩の間
から蒸気が出ている。地熱地帯なのだ。草木もほとんど生えていない。
途中DOCのユニフォームを着た若い美人スタッフが追い越していく。
私はすかさず、「お声がけ」する。HIさんは、美男子のガイド・スチュー
君と、どんどん先を歩いていく。
2:45pmケティタイ・ハット着。早速トイレタイム。みな、よくぞここ
まで我慢して来たもの。すっきりした全員は、ちょっと休憩のつもりが、
長引いてしまう。先ほどの美人スタッフとスチューがいい感じ。我々も、
ハットに先着していたドイツ人のシニア男性3人と歓談したりして、
時間オーバー。でも、お互いに、和やかな雰囲気でいい思い出に。
5:07pmケティタイ登山口に着く。あとからの原生林歩きは長かった!
途中より、遅れを取り戻すため、ペースを上げる。温帯雨林帯は本当に
美しい。小川も少し白く濁ってみえたが、薄い緑色という感じだった。
今回のトンガリロ・クロッシングでは、山岳地帯、火山地帯、温帯雨林
地帯と、さまざまな景観を堪能することができた。そして、そのスケー
ルの大きさに感動した。トレッキングは、事故もなく、ほとんど標準
時間ぴったりに終了した。 We have finished. Easy !!