<第7話> Copland tracks(その3) 
10時頃就寝;寝ると言っても、寝床作りは誠に簡単。愛用のダウンの寝袋の下に(山小屋の)硬めのマットレスを敷いて、ハ〜イ出来上がりです。真っ暗な台所は自分1人だけの世界で物音一つしなかった。・・・有り難い。これで安心してよく眠れる。もぐり込んだら直に寝入ってしまった。

ところが夜半に、カサカサという物音と、カタ、コトと何者かが走り回る騒音に起こされてしまった。ナ、ナニ〜コレ? 相当に耳障りな音である。ヘッドランプで暗闇を照らしてみる。(広〜い台所に備え付けの)白木造りの整理棚が灯りの中に浮かび上がってきた。そこには宿泊客の食料品の入ったナイロン袋が、無造作に押し込まれていた!・・・しまった!(自分は)予想もしなかったが・・・間違いなく、この部屋のどっかにネズミか何かがいるのだ。多分ここに居ついてしまったネズミ達だろうが・・・。(その連中が)宿泊客が寝静まった頃を見計らって、悪さを始めたのに違い無い。どうしょう? 

灯りを消すとまたまた始まった。中には勢い余って(自分)の顔すれすれに駈け抜けるヤツもいた・・・ビックリするやら、気持ち悪いやらで・・・。参った、参った! 二階で寝れば良かった・・・。でも今更後悔しても、それこそ後の祭りだ。(自分の)要領の悪さに腹が立ってしょうがなかった。


1時半頃にまた目が覚めた;今度は寝苦しくて起きてしまった。なんと汗でびっしょりだった。ダウンの寝袋に体温がこもったのだ。薄着になって足下のチャックも開けてみたが・・・結局は、下着一枚の方が良かったのかな? アレ〜!?(どこからか)いびきが聞こえて来るぞ〜、かなり大きい。(こことはドア越しの)通路の反対側にあるL型のベンチに避難(?)させられた宿泊客からのいびきらしい。可愛そうに、わが同胞か? もう、どうしょうもない。唯々、ネズミ達の再来が無いことを念じつつ目を閉じた。

第7話前半(その3)終わり

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第8話その1へ続く