| <第8話> Copland tracks(その1) 2004年3月16日(8日目・雨) |
8時頃に起床;台所内は未だ薄暗く静まり返っていたが、ドアが開く音で飛び起きた(おっと、自分は台所の床に寝ていたんだ)。音の主はルースだった。寝袋とマットを急いでかたづけた。それから歯を磨き、ひげも剃った。蛇口をひねると水がほとばしり出た。冷たい水で顔を洗ったら、実にすっきりした。さあ次はトイレだ・・・ラッシュになる前に済ませるが一番だよ。トイレは水洗式でとても清潔でした。 |
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| 朝食;ガイドのルースは(トレッキングの時だけだが)毎朝一番早く起きて、目覚ましコーヒー用のお湯をガス・ストーヴで沸かしてくれた。お陰で毎朝、美味しいホットコーヒーを味わうことが出来た。コーヒーを入れるのは勿論自分だよ。今朝(私)はちょっと趣向を変えて、コーヒーを(台所から外に出て)デッキの椅子に腰掛けて頂くことにした・・・(実は屋内は禁煙だからです)。・・・雨空で霞む山々を眺めながら、ゆっくりとコーヒーを味わった。ついでに一服も出来た・・・とっても幸せだった! 夕べ、二階はかなり混み合っていたらしい。人いきれで暑くてたまらなかったそうだ。 朝食は(いつからか定番となった)サンドイッチと豆乳にシリアルを混ぜた誠にシンプルなものだった・・・大変な思いをして(食料満載の)重いザックをかついて来たというのに。朝食後は、(これまた定番)後片付けの作業でした。 ![]() ところで今回のトレッキング・ツアーから(私は)いろいろ学んだが、その内の一つが・・・食事の用意から皿洗いまでは、半強制的に各自がしなければならないということだった。買い出しだってそうだ。毎回(トレッキングの)出発前には、どさっと食料品が分配される・・・ナイロン袋に均等に分けて。それを詰めると私のザック(50g)は、もうパンパンだった。つまり全ての作業は各自に公平に課されるのである。お金を払って参加したツアーだけど、お客づらして作業をサボるわけにはいかないということなのだ。 |
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| 雨で今日のトレッキングは中止;ガイドのルースは(いつもそうであるが)・・・旅程をあまり細かく説明しない。あくまで私の推測だが、今朝はコップランド・トラックをさらに遡上してDouglas Rock Hutまでのピストン(往復)・ウオークする予定のようだった。(聞いていても自分の英語力では聞き逃したのかも?)。 ルースには申告していなかったが、(私達は)今日のトレッキングに参加しないつもりでいた。兎にも角にも、今日の雨は私達2人にとっては、有り難い恵みの雨になった。トキの膝の具合もとても気になったし・・・今日は、温泉に入って疲労回復に努めようということになった。ルースが私の右足指にできた血豆を手当してくれた。 結果として休養日が取れたことは、後日からのことを考えると誠にラッキーであった。 |
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| Hutのデッキでスケッチをする;屋根を打つ雨足の音がさらに強くなってきていた。雨雲に見え隠れする嶺々を眺めていたら、水墨画を見ているようだった。面白いのでスケッチすることにした。とにかく時間が有り余る程ある。テレビも新聞も電話もない。あるのは自然だけ。 |
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Wekaという鳥;ウエカという鳥が前庭の茂みからひょこひょこと(私に)近づいてきた。この鳥はすでに羽が退化していて飛べないという。ここは外敵がいないから、飛べなくてもノープロブレムなんだろうな・・・。庭越しに折り重なる急峻な峰々見える筈だが・・・残念!雨でガスってしまい視界は全くアウト。前庭に視線を落とすと茂みの中に丸木橋が見えた。hot pool に通じる橋だ。その橋の上を水着姿の若い男女達が(降りしきる雨の中)入湯のために行き来していた。(私は)何時しかペン持つ手を止めて(そのグループを)、ただ漫然と眺めていた。 今日のように山に来てスケッチしたのは初めて。グループ登山では写真を撮るのが精一杯だ。たまたま今日は雨で(hut小屋で)停滞することになったからこそ出来ることだった。それから溜まっていた行動日記も記録することが出来た。それに感想文も一筆加えた・・・。 ![]() 感想文より;「懸念されたこのツアーの最難関は、リタイアをせずに立派にクリアー出来た!体調は2人とも最悪に近い状況であったが・・・残りは後わずかだ。今日、温泉に浸かって、しっかりと休養を摂ればたぶん体の痛いのも取れるだろう・・・。そう考えたら気持ちがぐっと楽になって、萎えていた気力が戻ってきた。残りの行程も踏破出来そうなhighな気分になってきた。」 色々あった(NZ南島縦断)トレッキングも、ようやく終わりを迎えようとしている。もう明日1日のトレッキングにさえ耐えれば、翌々日(10日目)はクィーンズタウンへの移動だけだ。そこで(この苦痛から)ようやく解放されるのだ! あれ!もうランチ・タイムだ。 (第8話その1終わり) |