<第9話> Copland tracks(その2) 
出来上がり!サーモンのホイル焼き!今夜の夕食のサーモンは、午後私達が立ち寄った養殖場で(ルースが)調達したものだ。ホイルの中のサーモン、じゃがいもは、よく蒸し上がり・・ほっか、ほか〜!うまそう〜。でも・・先ず、赤々と燃えるキャンプ・ファイヤーの火を囲んで、ワインで乾杯から。 1日の作業を終えて飲む一杯は、最高だった。国籍はそれぞれ異なっても生活のパターンは同じだ。・・・食事の前にワインを一口。食欲が増すし気分がハイになって会話も弾む。酒豪は勿論フレッドだが、身を惜しまず働く人なので誰〜も、文句は言わない。


オレンジ゙大の金星;一番星見つけた〜!金星だ(水平線上に高く)。異様に大きいし、瞬きもしない。水平線に茜色がまだ残る天空に張り付いているような感じだった。
やがて水平線すれすれ迄、星屑で埋まってしまった! 焚き火の灯りの届かない場所は信じられない程暗かった。いつの間にか顔や手にまとわりついていた、憎っくきサンドフライは姿を消していた。

さかさまのオリオン座、マゼラン星雲;人工的な灯りが全く無い浜辺での天体ショーの開演だ。 いくら空が暗いといっても、月明かりや雲があっては星の数は半減してしまう。ところが今夜は、雲一つ無かった。唯一そう見えたのは薄い雲状のマゼラン星雲だった。

他の仲間は話に興じていて、星空には、それほど関心が無い(失礼!)ようだった。(私は)皆から少し離れて南天の星々を心ゆくまで眺めていた・・・これ以上の贅沢は無いことを覚えつつ・・・。
トキと私が記念撮影しようとポーズをとっていたら、ジョアンとエンマがじゃれて割り込んできた。思えば今日で9日間も同じ釜の飯を食べてきた、いわゆる戦友(同志)たちだ。兄弟(姉妹)以上の深い絆が出来ても不思議ではない。ジョアンも積極的に(私に)話し掛けてくれるようになっていた。


皿洗いが待っていた〜!;今日の夕食のあと片付けは私達。小川はすぐ近くにあるのだが、なにせ2人とも酔いと疲れでフラフラ。川辺りは真っ暗。ヘッドランプの明かりを頼りに、(バケツに)水を汲んで(仮設の洗面タブまで)運ぶのは一苦労だった。トキと2人で皿を洗ってフキンで拭いて・・・もうこの頃には、フキンは、雑巾と化してきていた。ようやく、今日は無罪放免だ。やった〜!これで、寝られるゾ!
飲んべい達は、まだワイワイやっている。体が付いていかない私達は、お先にテントで休むことにする。その前に歯を磨かねば・・・真っ暗な小川(水は冷た〜い)。
初めてのテント泊だったが、今夜は雨の心配も無いし、また難関のトレッキングも何とかクリアしたという安堵感もあって、じきに寝入ってしまった。
    第9話(その2)終わり

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第10話その1へ続く